鉢植え: 新苗 植え付け適期は4月中旬〜5月中旬。初めから大きな鉢には植えず、最初は6号(直径18cm)くらいの鉢に植え、夏前に7号(21cm)、秋に8号(24cm)と株の生長と共に、少しずつ大きな鉢にかえていきます。
鉢に用土を少し入れ、接ぎ口がはがれないよう台木の部分を持って、根の周りの土を落とさないよう、ポットから苗をそっととりだし、鉢の中央に置きます。用土には肥料は入れないのが原則です。接ぎ口が地表にでるように高さを調節しながら周りの土を足しいれます。鉢穴から流れ出るまでたっぷりと、水を静かにやります。苗が風でゆれると接ぎ口がはがれたりするので、支柱を立てて、2ヶ所結んでおきます。品種名を書いたラベルも忘れずに。
新苗は株が小さいため花を咲かせると株の充実が望めません。咲いている花や出てきた蕾はすぐに摘み取り、秋までは花を咲かせないようにすることも大切です。
大苗の植付け最適期は11月下旬〜2月まで。
鉢は8〜10号(直径24〜30cm)ほどの深めのものがよいです。苗をポットから抜き取り、根をほぐしながら土を落とします。(根が休眠している冬の大苗だからできること。)傷んだ枝や鉛筆より細い枝は付け根から切り落とします。
枝の先は傷んでいることが多いので、数cm切り戻しておきますが、その当たりの良い外向きの芽を探し、その5mm植えに鋏を入れます。整理した苗の根は乾かさないのがポイント。植え付けるまでバケツの水につけておきます。
鉢の1/3ほどに培養土を入れ、苗の根を広げるようにして中央に置き、土を足しいれます。このとき土は接ぎ口が地表面に出るように調節しながら入れることが大切です。鉢を一回り大きなバケツにつけ、底穴からゆっくりと十分に給水させます。ラベルに品種名を忘れずに。
庭植え: 新苗の植え穴は直径、深さとも40cmとし、大苗の植え穴は直径、深さとも60cmほどとし、掘り上げた土がかたい場合は腐葉土を混ぜ、ふかふかにします。
有機質肥料、乾燥牛糞、掘り上げた土の少量を混ぜたものを穴の底に入れ、肥料分が入った土に根が触れると傷むので、肥料分の入らない土を少し埋め戻してから苗を置きます。あとの植付けは新苗、大苗それぞれ鉢植えの場合と同様です。株の周囲に土を盛り上げて水鉢をつくり、バケツ一杯以上の水を与え、水が引いたらさらにもう一度与えます。
※接ぎ口:日本で売られているバラの苗の多くは日本の環境に適したノイバラの台木にそれぞれの品種の枝や芽(穂木)を接ぎ木してつくられた「接ぎ木苗」と呼ばれるものです。台木と穂木をくっつけたところが「接ぎ口」で、テープを巻いて離れないようにしてあります。
新苗ではまだ接ぎ口がしっかりとくっついていないので、あと一年テープは巻いたままにしておきます。大苗はすでにしっかりくっついているので、このテープは取り除きます。そのままにしておくと、幹に食い込んでしまうことがあります。
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